その他
|
エッセイのページジュンコの留学奮闘記(6)
☆ Letter from U S A ☆ Dear Mom, Hi ! How are you and dad, masako? I`m O.K. with this American life. I just came back from school but i have to study more than other people ━━ ジュンコからの手紙が英文で来るようになった。しかし、内容はシリアスなものが多く、読んでいるうちに熱いものがこみあげて、字がかすんで見えなくなることがしばしばだ。 ━━アメリカは離婚家庭が多く複雑です。級友のボビーもその一人で、姉のソニアは母親とそのボーイフレンドと住み、彼は父親とそのガールフレンドと住んでいます。アメリカに来て、家族って何だろう? と、考えるようになりました。我が家も夫婦の危機がありましたね。その時離婚を考えず、私たち子供のことを強く思ってくれたお母さんに感謝しています━━ ━━先日、わがままなタミーと遂に大喧嘩をしてしまいました。太っているタミーに、ブタッ! と罵ったのにポカンとしているのです。後で分かったことですが、アメリカで女の子を最高に侮辱する言葉は「Pig」ではなく「Bitch(雌)」との事。それにしてもタミーの言い返した「何よっ、英語が下手なくせに!」の 言葉には傷つきました。私は絶対にギヴアップしないで頑張ります━━ ━━同封した写真のリサとは親友です。彼女は今、妊娠6ケ月。親も学校も温かく見守っているのには驚異と感動です。ところで、マコからの手紙の「ニューヨークへ行くの?」は、”Will you go to N.Y.? " よりは ”Are you going to〜?”の方がいいよ。”Will you〜?”は、〜してもらえますかの意味もあるからね。言っておいて下さい━━ 私は、ジュンコからの何通かの手紙を読み返して、うわ〜喧嘩もしたのかと感無量だった。アメリカやアメリカ人に対して、少なからずコンプレックスを持っていたジュンコが対等に渡り合ったなんて・・・。私はあっぱれの拍手を送り、”I never give up ! ”の力強い文字に、もう大丈夫だと安堵した。しかし、一抹のこの淋しさは一体何だろう? 子供が成長し、もう親の手を必要としなくなるってことにふと、淋しさを感じるなんて・・・。そうだ! 私も子供から自立しなくちゃ! アメリカで頑張っているジュンコに刺激された私は、タウン誌「こんせるぶ」のリポター仲間の絶大な応援を受けて、何十年振りかにジャズのコンサートをしようと決心した。 つづく |
Copyright©花工房NAO All Rights Reserved.