エッセイのページ

パソコン騒動!

 やってしまったんです。とんでもない失敗を。
先日、いつものようにホームページを更新しようと思った時の事。デジカメで撮ったメッシュクラフトの新作品を、パソコンに取り込もうとSDカードを所定の箇所に入れた。うん? 間違えた! どうしたことかPCカードのトレイに入れてしまったようだ。
覗けば、すぐ目の前にあったので、ピンセットで取り出そうとしたら、少し中に入り込んでしまった! さあそれからが大変。焦ると冷静になれない私。何かいい案はないか考えると、胸がドキドキ手は震える。
よ〜く考えて出た案が、ピンセットに粘着テープを付け、貼り出す事。やってみたらくっつかない! またまた焦る私。
それでは、竹串にもっと長く粘着テープを付ければいいんじゃないかと再挑戦したが、だめだ・・・。
懐中電灯で、必死に約5ミリ幅の溝を覗き込んで突っついていたら、な、なんと、消えたア〜!!

 うわ〜大変とばかりに、パソコンに強い友人に手当たり次第電話をする。
「そんな経験は無いので分からへん。電気屋さんへ行ったほうがいいのでは・・・」の返事ばかり。
焦った私は、近くの電気屋さんへと車を走らせた。
「パソコン本体を持参していただいて、分解修理となります」と、店の人。
「壊れたのではなく、SDカードを取り出して欲しいだけなんですけど・・・」と、必死で訴える私の意味がよく分かっていないみたいだ。
要領をえないので、仕方なく自分のパソコンを購入した少し遠くの電気屋さんに急いだ。

 この店は、大阪の町を南北につなぐ御堂筋沿いにあり、道路はいつも混んでいて、やっとの思いで駐車場の入り口に着いた。
店は何階だったかな・・と、戸惑いながら前の車について行ったら、きゃ〜 出口に出てしまった!
「店に入りたかったんですけどっ!」と、私はガードマンに叫んだ。
「ここは一方通行なので、左折してUターンして来て下さい」と言う。
Uターンか、 Uターンしたいのに後続車がどんどん来る。店はだんだん遠くなる。私は一体どこへ行くの?と、胸がドキドキ顔はかっかと熱くなる。
結局は薬局で郵便局、そんなこと言ってる場合かっと、ぶつくさ独り言を言ってる内に家の近くまで帰って来てしまった。

 振り出しに戻り、再び御堂筋沿いの駐車場にたどり着いた。
店の3階に来たら、
「駐車券を入れてください」と、繰り返しのアナウンス。えっ?持ってない! 間違えたのかとあわててバックし4階へ。ここでも又、「駐車券を入れてください」と繰り返すではないか。もうっ! イライラは最高潮に達した。
車から飛び降りて店へ駆け込もうとふと、見たら、赤いボタンがある。ひょっとして・・・。
開いたんです。下りていたバーが上がったんです。赤いボタンを押せばよかったんです。
 やっと、やっと店にたどり着いて係りの人にSDカード取り出しの件に付いて説明。
パソコン本体は重くて持って来れないし、第一、機器に弱くコードを外したり取り付けが出来ないので、出張してそれらの作業そしてくださいねっ! と、確認をする。

 次の日、店の人が来てくれた。
その人もピンセットを持参していたので笑ってしまった。
ピンセットでは解決出来ず、本社に送り分解するため持ち帰ると言う。2〜3週間はかかるでしょうとも。
コードを外し、ひっくり返し裏側を見て、「とりあえずこのカバーを外してみましょうか」と言い、外した結果、もう一枚で覆われていてどうにもならないので、結局、本社送りとなった。

 思えば、パソコン教室へ通ったのが2年。ホームページを開設して2年、この4年間パソコンを触らない日があっただろうか。いろんなものを検索、見聞きし便利で面白かったし、ホームページの原稿作りに毎月追い立てられもしたな〜。これでしばらくパソコンともおさらばか、ヤレヤレ・・・などと考えていた時、その人が、パソコン本体をシャカシャカとシェーカーのように振った。ぽろり・・・。
「出てきました!」と、その人。
「・・・・・」
何ともあっけない幕切れに、心身ともに疲れ果てた私は言葉が出なかった。
パソコンって、便利なもの?厄介なもの? お騒がせしました、とんでもないパソコン騒動の顛末記でした。ハイ。


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